二十数年前の歌舞伎町
今とは随分ちがう
全てが活気に満ちてた時代。
一番街ではなく中央通りにM(頭文字)という大きな喫茶店があった。
歌舞伎町にいる人間なら知らない人はいない
お客さんの半数が不良(ヤクザ゙)
そこには一日に何回も顔を出す。
行かなければいけない理由もないし、行ってもおかしくない。
挨拶代わりに顔を出すというのが日課になっていたのかもしれません。
一日中いる不良も少なくなかった。
Oさんもその1人
私より20は年が上
子供とお年寄りからは好かれてました。
とても親切で性格も良い人です。
Oさんの話は後ほど。
わたくしは1人で歩くことはありませんでした
常に若い衆数名がボディーガード
いろいろありますからね
たまに若い衆が「姐さん、ちょっとだけ
用事済ませて来るんで移動するときは連絡ください」
そこにはいつも知り合いが集まっていたので何の問題もありません。
ケツ持ちも●●ですし。
あちらこちらで揉め事の日々でした。
当時のみんな(不良)はよく暴れてましたね…
喧嘩もできない奴はヤクザじゃない
そんな時代です。
Mの近くで何かあれば、Mにいる人間が本部へ連絡するという連携プレー
店長もレジの横には本部の番号を貼ってましたから。
只1つ、そこの難点とは…
お腹が空いても食べ物は注文できない。
知ってる人は知ってる
堅気の人は何も知らずに頼んでしまう。
わたくしは以前から言われてました。
「ここでは飲み物だけにしておけよ
腹が減ったら他所で出前してもらえ」
理由を聞いても最初は教えてくれませんでした。
揉め事があって、そこでの長い待ち時間にお腹が空いた私…
思わず注文してしまいました。
「店長!頼んでも大丈夫かしら?ハンバーグ」
店長「大丈夫ですよ。」
何が大丈夫で大丈夫じゃないのか(笑)
飲み物代も当時は、わたくし達からお金を取りませんでした。
人にもよると思いますけどね。
うちの場合は、あの人が時々お小遣いを万単位であげてたからでしょう。
景気のいい頃でしたし
シノギも楽な頃で、若い衆が毎日持参(月数百万)
初めて頼んでしまったハンバーグ
美味しそう。
店長も、「うちのハンバーグは人気なんですよ。」
お腹が空いてたせいか、思っていたより美味しい。
ところが大変な物を発見。
ハンバーグと同じお皿に乗った付け合わせの野菜
キュウリが歯形に欠けていた…
ちょうどいいところで戻って来た夫
「だから言っただろ。食べ物は頼むなよって。
店長!このハンバーグ、オマエ食っていいぞ。俺のおごりだ」
野菜とか余った物は使い回し…
常に忙しい喫茶店の内部と外部
そんなことは日常茶飯事
それからは飲み物以外は頼みませんでした。
営業妨害はしたくないので、他の人には余計な事は言いませんでしたけど。
歯型のキュウリ、今でも忘れません
ありえない話ですよね(笑)
続く
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