楽しみにしていたバレンタインデーの結婚式。
南の島の家族旅行は一夜で暗転した。
「娘を返してほしい」。グアムの繁華街で発生した無差別殺傷事件で亡くなった杉山利恵さん(28)、上原和子さん(81)は親族ら約20人での旅行中、悲劇に見舞われた。
現地の病院で取材に応じた遺族は13日、涙をためながら言葉を詰まらせた。
取材に応えた遺族は杉山さんの父親で、上原さんの息子に当たる。
親族らは、杉山さんの弟の結婚式のためグアムを訪れていた。
結婚式の予定は14日。事件があった12日は家族で夕食後、現場となったショッピングセンターで買い物を楽しんでいる最中だった。
杉山さんは3歳になる自分の娘をかばうように抱きしめたまま刺されたという。
病院で家族の通訳として付き添ったグアム在住の女性ボランティア(72)は、杉山さんの夫が何度も「許せない」と口にするのを聞いた。
「葬式の準備もあるし、小さな子供をこれから育てなければならない。どうしていいのか分からない」と放心する夫の近くで、赤ん坊がミルクも飲まずに泣き続けていた。
「なんでグアムにまで来て通り魔に遭わなければいけないのか。大事にしていた娘を返してほしい」
父親が経営する会社で経理担当として働いていた杉山さん。
「気が優しくて、仕事もできて、私の片腕でした。子煩悩な娘だった」。
父親は怒りをこらえるように、強く唇をかんだ。(共同)
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杉山さんの栃木県栃木市の自宅近くの住民によると、杉山さんは両親と夫、幼い2人の子供たちと暮らしていたという。
中古車販売会社を経営する杉山さんの父親が、杉山さんの娘を連れている姿を見かけたという無職男性(68)は、「よく店の周りで遊んでいた。
本当に仲が良さそうで、幸せそうな家族に見えたのに…」と言葉を詰まらせた。
MSN産経ニュースhttp://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130214/crm13021408510003-n1.htm
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悲しいですね・・・