部屋住みのことは、わたくしの本に書いてあります。
第六章 姐さんとして
この若い衆とは別で、部屋住みした若者の話しです。
未成年ではありません。
親分の元で修行をしたいとの強い希望があり、部屋住みをさせました。
常に気を張り詰めてた若い衆
「うちの人が休んでる時ぐらい、のんびりしていいのよ」
そうはいっても簡単には変わる事が出来なかったようです。
ビシッとしてましたから将来も楽しみでした。
わたくしが話し掛けなければあまり話さない子だったので静かな空気でした。
電話のでかたなど教えなくても、きちんとした応対が出来てましたね。
稼業と堅気の使い分けも見事でした。
普通に出来るのが当たり前なんですが、
極道の世界に来たばかりですと分からないものです。
とにかく全てにおいて一生懸命やってました。
途中、だらけてくる子も多いんですけど…
そんな若い衆が一週間で部屋住みを終了。
びっちりと張り詰めっぱなしの七日間…
精神的に限界だったのかもしれません。
「親分、姐さん、ありがとうございました。 」
挨拶をして、どこかに行ってしまいました。
彼女ができたことを他の若い衆から聞いたんですが、
まさか・・女が理由で部屋住みから、極道の世界まで去るとは…
若い子は多いかもしれません
一週間の極道修行 (早すぎです)
堅気の世界で役に立っているといいんですが
好きな女の言うことを聞いてあげたんでしょう
愛は盲目
懐かしいかぎりでございます
裏社会には戻ってないことを数年後、風の便りで知りました
途中経過は企業舎弟などやっていたようですが、やはり続かなかったみたいです
何事も石の上にも三年
今頃はどうしていることやら