石原まい子の成人式

私は残念ながら成人式に出席していません。
楽しみにしていたんですけど…

二十歳のときは既に銀座にいましたから、

普段から着物も着てました。

毛皮が流行ってた時代。
成人式に皆が着る振袖には興味がなく、ドレスに毛皮で行く予定でした。

母が、私の為に振袖を買うと言ってたんです。
「一度しか着ないのに何百万もする振袖を作るのは勿体ないよ。
着るつもりないし… 」

「それなら、そのお金で、まい子の好きな物を買いなさい。
成人式のために貯めたお金だから。あなたのお金よ」

お客様に買って頂いたロングのリンクスはありましたが、

母と父の気持ちを無駄にしないように、毛皮を三越で買いました。
もちろん母と一緒に。

それが両親にとって嬉しかったのかはわかりません・・

当時は身勝手な私でしたから。

私は親の言う事を聞いたことが殆んどありません。
美容学校に行くときだけでした。

わがままで親に心配ばかりかけて…

振袖姿も見せることなく
結婚しても、極道に結婚式や披露宴などありません。
ウェディングドレスや白無垢姿も見せることが出来ませんでした。

そのぶん、妹が素敵な振袖を作り、素敵な人と結婚しました。

本当に嬉しかった。

妹の結婚式は涙が止まりませんでしたね・・

大好きな妹。
私にとっては大切な大切な妹です。

優しい家族がいたのにも関わらず、私は自分勝手で…
今になって考えさせられる事がたくさんあります。

何でもお金で解決してた時期もありました。

黙っててもお金が入ってきましたから・・

極道の世界に居た時は特にです。

人の心はお金では買えませんけどね…
いくらお金があっても、心は満たされませんでした。

一時的に楽しいだけ…
お札をばらまいてた生活。
ただそれだけ。