「奇跡のピアノ」によるコンサートが、東京都内のデパートで開かれている。
3年前のきょう、福島県いわき市の中学の卒業式で役目を果たした後、津波にのまれ、地元の調律師の修復によってよみがえったものだ。
▼このピアノについては、1912年のタイタニック号沈没現場近くで見つかったバイオリンとからめて昨年、コラムで触れた。
パニックに陥った乗客を落ち着かせるために、楽団員たちが最後まで演奏したといわれるバイオリンである。
▼すると、読者から指摘をいただいた。
バイオリンのエピソードはむしろ、防災放送で津波の来襲と高台への避難を呼びかけ続けた、町役場の女性職員にこそふさわしいというのだ。
おっしゃる通りである。
宮城県南三陸町の防災担当職員、遠藤未希さんは、多くの町民の命を救った後、津波の犠牲となった。
▼当時24歳、半年後に結婚式を控えていた遠藤さんを含めて、東日本大震災の死者、行方不明者は、1万8千人を超える。
地震が起きた午後2時46分には、亡き人々に黙祷(もくとう)をささげる姿が全国各地で見られるはずだ。
▼先日、「夢を生きる~テイラー・アンダーソン物語~」というドキュメンタリー映画を見る機会があった。
米国の小学生時代から日本にあこがれていたテイラーさんは、6年前に来日を果たす。
石巻市の小中学校で英語を教えていたところ、津波に遭って亡くなった。24歳だった。
▼「娘が望んでいることをやっているだけ」。「テイラー・アンダーソン記念基金」を設立して、石巻市の学校に本と本棚を贈る活動を始めた父親のアンディさんの言葉が心に残った。
復興が果たして、亡くなった人たちの望む方向に進んでいるのか。
きょうは、それを確認する日でもある。
※被災地の方は、おすすめしない動画です。。
【東日本大震災】3.11~あの日を忘れない~ 【閲覧注意】
南三陸 ・・・わたくし、南三陸町・石巻に行きました
午後2時46分
黙祷を捧げましょう
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人生の半分はトラブルで、 あとの半分はそれを乗り越えるためにある